困るんだよ、まさか俺だつて金盥から飯も食へめえ。
――駄夫はゴロリと寝転げて欠伸をなぞし、勝手なねつに耽りながら満腹の懶さを堪能した。
嵐の唸りが耳について、やがて次第に、額の中でそれが静かな波のやうに引いていつたら、背骨のへんからジインと澄んだ音がしだした。
困るんだよ、まさか俺だつて金盥から飯も食へめえ。
――駄夫はゴロリと寝転げて欠伸をなぞし、勝手なねつに耽りながら満腹の懶さを堪能した。
嵐の唸りが耳について、やがて次第に、額の中でそれが静かな波のやうに引いていつたら、背骨のへんからジインと澄んだ音がしだした。