さういふ物音がきこえるのである。
多次郎はベソをかいてゐるらしいが、高く泣くのが恐ろしくて、変な工合に吃逆つたり、ウォンウォンと鈍く喚いたりしてゐる。
――その泣き工合をきいてゐると、これは随分長い長い泣き声の連続で、思ふに総江に曳摺られ乍ら道といふ道の長さを泣き通して来たのであらう。
さういふ物音がきこえるのである。
多次郎はベソをかいてゐるらしいが、高く泣くのが恐ろしくて、変な工合に吃逆つたり、ウォンウォンと鈍く喚いたりしてゐる。
――その泣き工合をきいてゐると、これは随分長い長い泣き声の連続で、思ふに総江に曳摺られ乍ら道といふ道の長さを泣き通して来たのであらう。