駄夫は静かに机に向つた。
露店で買つた用箋をひろげて、文字といふこともなく、絵といふこともなく、ただ無駄書をしてゐると、自分といふものを全く忘れて、ふと書き棄てた絵や文字の中に、なんだかいきなり動きさうな不気味な生物を見出してしまふ。
静かな部屋に点された燈火は、時々地味な、不思議な魔法使ひである。
駄夫は静かに机に向つた。
露店で買つた用箋をひろげて、文字といふこともなく、絵といふこともなく、ただ無駄書をしてゐると、自分といふものを全く忘れて、ふと書き棄てた絵や文字の中に、なんだかいきなり動きさうな不気味な生物を見出してしまふ。
静かな部屋に点された燈火は、時々地味な、不思議な魔法使ひである。