意味は勿論聞き取れないし、低音の、抑揚のない唯一本の響きに聞え、其儘急にひつそりとしてその人声は途切れてしまひ、軈て跫音も消えて了つた。
旭は東天に未だ昇らず、部屋の中は深い暗闇であつた。
その時から、又一睡して後であらうか、それとも、あの時の淡い目覚めの直ぐさま続きであつたものか――まだ明けやらぬ窓の下をゴトゴトと響きをたてて馬力の通る音を聴いた。
意味は勿論聞き取れないし、低音の、抑揚のない唯一本の響きに聞え、其儘急にひつそりとしてその人声は途切れてしまひ、軈て跫音も消えて了つた。
旭は東天に未だ昇らず、部屋の中は深い暗闇であつた。
その時から、又一睡して後であらうか、それとも、あの時の淡い目覚めの直ぐさま続きであつたものか――まだ明けやらぬ窓の下をゴトゴトと響きをたてて馬力の通る音を聴いた。