二階へ来ると与里は暫く窓際に立つて、耀やきの中へ溺れるやうに茫然と外を眺めてゐたが、決して誇張した感慨は顔にも出さず、言葉にも表はさず、静かに寝床へあほむけにねて吸はれるやうに眼を閉ぢた。
駄夫は与里と入れ換りに窓に凭れて、ムンムンと土のいきれの立ちのぼる朝のうららかな竹藪を目に入れた。
光の裏には深い影が息づいてゐた。
二階へ来ると与里は暫く窓際に立つて、耀やきの中へ溺れるやうに茫然と外を眺めてゐたが、決して誇張した感慨は顔にも出さず、言葉にも表はさず、静かに寝床へあほむけにねて吸はれるやうに眼を閉ぢた。
駄夫は与里と入れ換りに窓に凭れて、ムンムンと土のいきれの立ちのぼる朝のうららかな竹藪を目に入れた。
光の裏には深い影が息づいてゐた。