その話はどこまで信用していいものか分らないが、世間には系図に悩む人々が沢山あつて、斯んな便利重宝な機関があつたのかと狂喜して意外な礼金を投げ出す成金もあつたほどだと男は得意げに語つてきかせた。
「名前は特に隠すがね、商売は信用だからよ、人の秘密は洩らせないからよ――」
と男は気持良ささうにカラ/\哄笑して、さういふ訳だから自分の店には四五人の苦学生を使つてゐるが、それでも目の廻るほど忙しくて莫迦々々しいほど儲かるのだと熱心に説明した。
その話はどこまで信用していいものか分らないが、世間には系図に悩む人々が沢山あつて、斯んな便利重宝な機関があつたのかと狂喜して意外な礼金を投げ出す成金もあつたほどだと男は得意げに語つてきかせた。
「名前は特に隠すがね、商売は信用だからよ、人の秘密は洩らせないからよ――」
と男は気持良ささうにカラ/\哄笑して、さういふ訳だから自分の店には四五人の苦学生を使つてゐるが、それでも目の廻るほど忙しくて莫迦々々しいほど儲かるのだと熱心に説明した。