男は暫くポカンとして丁度駄夫の頤のあたりを凝視めてゐたが、長いことして、「まあ、おあがり――」と言つた。
一足沓脱へ踏み入れたとたんから、駄夫はもう仕事を止して忽ち戸外へブラつき出たいと思ひはぢめてゐた。
戸外へ置き残してきた好天気が莫迦に気がかりで、この屋内の薄暗さが寸秒も堪えられぬものに思はれた。
男は暫くポカンとして丁度駄夫の頤のあたりを凝視めてゐたが、長いことして、「まあ、おあがり――」と言つた。
一足沓脱へ踏み入れたとたんから、駄夫はもう仕事を止して忽ち戸外へブラつき出たいと思ひはぢめてゐた。
戸外へ置き残してきた好天気が莫迦に気がかりで、この屋内の薄暗さが寸秒も堪えられぬものに思はれた。