そして一つの出来事が幕を下したのであつた。
人々は夢の向ふに自分の国があるやうな、そしてどうやら手の届かない遠い所で、錯雑した糸のやうにそわそわした自分の意志が当もなく駆けめぐつてゐるやうな、困つた焦燥を感じ、当惑してボンヤリしてしまふ。
俄かに気がついて身の周囲を見廻してみると、それがみんな手探りも出来ない無色無臭の中央であつたりする。
そして一つの出来事が幕を下したのであつた。
人々は夢の向ふに自分の国があるやうな、そしてどうやら手の届かない遠い所で、錯雑した糸のやうにそわそわした自分の意志が当もなく駆けめぐつてゐるやうな、困つた焦燥を感じ、当惑してボンヤリしてしまふ。
俄かに気がついて身の周囲を見廻してみると、それがみんな手探りも出来ない無色無臭の中央であつたりする。