坂口安吾 『竹藪の家』 そして彼は紛れもなく、彼自身は遠い船路のマドロスのやうに、静かな海を眺めはぢめてゐた。 そうして身の周囲が急にひつそりと静まつたことを暫くそれとは訝ぶからなかつた。 いや、無論気附いてはゐたであらうが、強ひて訝ぶかふ気持にはなれなかつた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア