駄夫も亦自分の道へ向き直り、杖を緩やかに振り廻し乍ら歩いて行つた。
余程歩いてのち、もう一度念のために振向いてみたら、矢張り与里も、薄汚い幟のヒラヒラする下で、遠い雲でも眺めるやうに、駄夫の姿を見送つてゐた。
駄夫が高々と杖を振り上げたら、その人像も痩せた腕を差し上げて、帽子を静かに、左右に打ち振つてゐた。
駄夫も亦自分の道へ向き直り、杖を緩やかに振り廻し乍ら歩いて行つた。
余程歩いてのち、もう一度念のために振向いてみたら、矢張り与里も、薄汚い幟のヒラヒラする下で、遠い雲でも眺めるやうに、駄夫の姿を見送つてゐた。
駄夫が高々と杖を振り上げたら、その人像も痩せた腕を差し上げて、帽子を静かに、左右に打ち振つてゐた。