坂口安吾 『蝉』 分別は、いやらしいものである。 軈て自分の才能や感覚に判然した見極めがついて何の特異さも認め難い時がくるとこれくらゐ興ざめた、落莫とした人生も類ひ稀なやうである。 一つぺんに周囲の気配が青ざめて、舌触りまで砂を噛むやうにザラッぽいものだ。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア