ファルスの作者といふものは、作中の人物を一列一体の例外無しに散々な目に会はすのが大好きで、自惚れる奴自惚れない奴に拘りなく、一人として偉いが偉いで、智者が智者で、終る奴はゐないのである。
あいつよりこいつの方が少しは悧巧であらうといふ、その多少の標準でさへ、ファルスは決して読者に示さうとはしないものだ。
尤も、あいつは馬鹿であるなぞとファルスは決して言ひはしないが。
ファルスの作者といふものは、作中の人物を一列一体の例外無しに散々な目に会はすのが大好きで、自惚れる奴自惚れない奴に拘りなく、一人として偉いが偉いで、智者が智者で、終る奴はゐないのである。
あいつよりこいつの方が少しは悧巧であらうといふ、その多少の標準でさへ、ファルスは決して読者に示さうとはしないものだ。
尤も、あいつは馬鹿であるなぞとファルスは決して言ひはしないが。