辰夫は狂人達と一緒に檻の中で封筒を粘つてゐたが、一日七銭の稼ぎになると言つてゐた。
さういふわけで他に訪れる人がなかつたので、辰夫は私一人を心待ちにして暮した。
ところが私は性来最も頼りにならない男で、自分の親切さには凡そ自信を持たないから、人に信頼されたりすると重苦しくて迷惑するのであつた。
辰夫は狂人達と一緒に檻の中で封筒を粘つてゐたが、一日七銭の稼ぎになると言つてゐた。
さういふわけで他に訪れる人がなかつたので、辰夫は私一人を心待ちにして暮した。
ところが私は性来最も頼りにならない男で、自分の親切さには凡そ自信を持たないから、人に信頼されたりすると重苦しくて迷惑するのであつた。