存在が絶滅し去ることの凄艶な美しさ――その、生きるものの考へあたはぬ白熱の美を、呂木は最も壮大な、そして静かな形のなかに、不思議に其れを実感のなかで夢見たやうな心持がした。
ある孤独な日、あらゆる悪罵に疲れてのち、宝石の形に女を見た。
そして、濡れた舷側から眺められた晴れた日の透きとほる空を思ひ、ときのまの甘さに飽いて、つめたい欠伸をまた吐き棄てた。
存在が絶滅し去ることの凄艶な美しさ――その、生きるものの考へあたはぬ白熱の美を、呂木は最も壮大な、そして静かな形のなかに、不思議に其れを実感のなかで夢見たやうな心持がした。
ある孤独な日、あらゆる悪罵に疲れてのち、宝石の形に女を見た。
そして、濡れた舷側から眺められた晴れた日の透きとほる空を思ひ、ときのまの甘さに飽いて、つめたい欠伸をまた吐き棄てた。