坂口安吾 『Pierre Philosophale』 そして、死ぬことにも不満はなかつた。 さういふ幾日がすぎて、呂木は女に別れ、別の漁場へ去つた。 たまたま古い絵葉書のやうになにがしのことを思ひ出した日、呂木は不思議に歴々と、放浪のころ、旅籠の庭で桐の葉を截つた宵を想ひ泛べた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア