坂口安吾 『Pierre Philosophale』 たまたま古い絵葉書のやうになにがしのことを思ひ出した日、呂木は不思議に歴々と、放浪のころ、旅籠の庭で桐の葉を截つた宵を想ひ泛べた。 何人か垣根の蔭に佇んで呂木を窺ふものがゐた。 静かに離れ、いつてしまつた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア