腹から下は死の冷めたさであつた。
頻きりに苦痛を訴へて見るに忍びない姿であつたが、ことに私は、彼と話を交すために――彼は頻りに私の名を呼ぶので――その口へ耳を寄せる時、殆んど死臭のやうな堪えがたい悪臭の漂ふのには無慙な感をいだかされた。
死んでからの顔の方がはるかに安らかであつたのである。
腹から下は死の冷めたさであつた。
頻きりに苦痛を訴へて見るに忍びない姿であつたが、ことに私は、彼と話を交すために――彼は頻りに私の名を呼ぶので――その口へ耳を寄せる時、殆んど死臭のやうな堪えがたい悪臭の漂ふのには無慙な感をいだかされた。
死んでからの顔の方がはるかに安らかであつたのである。