坂口安吾 『蒼茫夢』 病魔は肉体を黒色にむしくひ、汚水のたまつた脳漿の中を蛆虫のやうに蠢めきまはつてゆくのである。 目覚めにそれを瞶めてゐる数分のあひだ、然し草吉の心に湧き起るものは不快でもなければ恐怖でもなかつた。 全てがひとえに静寂であつた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア