十日ほどまへ二ヶ月ぶりで訪れたときには、遠い旅をしてきたと言つて、南国のピカピカ光る海の話や鱧漁の模様などを図解入りで話してゐたが、縁談のことには頭から足の爪まで無関心の様子であつた。
その後もさういふ同じ様子で二三度訪れ、ゆふべは晩くまで話しこんだあげく、泊ることになつたのである。
その当太郎が寝床の中に見えないのだつた。
十日ほどまへ二ヶ月ぶりで訪れたときには、遠い旅をしてきたと言つて、南国のピカピカ光る海の話や鱧漁の模様などを図解入りで話してゐたが、縁談のことには頭から足の爪まで無関心の様子であつた。
その後もさういふ同じ様子で二三度訪れ、ゆふべは晩くまで話しこんだあげく、泊ることになつたのである。
その当太郎が寝床の中に見えないのだつた。