坂口安吾 『蒼茫夢』 人々の顔は目につかないのか、その方には目をくれず、二階の寝床へあがつて行かうとした。 「顔を拭いて――」 と忍の叫ぶ声なぞも耳にはいらぬのであらう、ただ夕空の蟇のやうに階段を這ひ登つていつた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア