坂口安吾 『蒼茫夢』 その夜の十一時、深夜の列車に身を託して二人は上野を出発した。 上野駅には一冬のあひだ雪が訪れてくるのだつた。 北国の吹雪の中を走つてきた数々の列車が、屋根に窓にかたまりついた雪をつけて並んでゐるのだ。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア