やつぱり分らないことらしい。
分らないらしいけれども落付いたもので、驚ろいた様子もなく考へてみる様子もないので、一行もそれ以上に訊ねる根気を失つて有耶無耶に口をつぐんだ次第であつたが、さういふことも蒲原氏には忘却の大河のなかをうねるやうで、自分の方でも無関心にそれらのことを聞き流してゐると、山や谷や密林に心といふべき遠い気配が通じてゐて虚しい心へ流れかかつてくるやうな、ひろい愁ひがわかるのであつた。
夕食を終ると、蒲原氏はただ一人彷徨ふやうな散歩にでかけた。
やつぱり分らないことらしい。
分らないらしいけれども落付いたもので、驚ろいた様子もなく考へてみる様子もないので、一行もそれ以上に訊ねる根気を失つて有耶無耶に口をつぐんだ次第であつたが、さういふことも蒲原氏には忘却の大河のなかをうねるやうで、自分の方でも無関心にそれらのことを聞き流してゐると、山や谷や密林に心といふべき遠い気配が通じてゐて虚しい心へ流れかかつてくるやうな、ひろい愁ひがわかるのであつた。
夕食を終ると、蒲原氏はただ一人彷徨ふやうな散歩にでかけた。