狂言に、まづ大名が名のりでまして、新座者を抱へたう存ずる、といふので、太郎冠者に申しつけ、街道へ参つて何者ぞよささうな者が通つたら抱へて参れといふ型のきまつたものがいくつかあります。
太郎冠者が待つほどに東国方の旅の者が通りかかつて、毎々次のやうに独白します。
「罷出でたる者は、東国方の者でござる。
狂言に、まづ大名が名のりでまして、新座者を抱へたう存ずる、といふので、太郎冠者に申しつけ、街道へ参つて何者ぞよささうな者が通つたら抱へて参れといふ型のきまつたものがいくつかあります。
太郎冠者が待つほどに東国方の旅の者が通りかかつて、毎々次のやうに独白します。
「罷出でたる者は、東国方の者でござる。