音を辿つて簫を吹く女を知り、心みだれて一夜の契りを結んだ。
その女を忘れかねる身となつたが、再び女に会ふてがかりがないのである。
ある日皇后に会ふと、そのさがしてゐる女の面影に似かよつてゐることに、ふと気がつく……やがて物語は氏忠と皇后の恋になり、後再生した華陽公主の嫉妬を受けるといふところで、途中に切れてゐるのですが、こんな激しい恋物語を述べながら、恋愛を仇心とみ、頻りに道徳的な批難を怖れて言ひ訳を述べてゐたりして、文学としては調子の低いものなのです。
音を辿つて簫を吹く女を知り、心みだれて一夜の契りを結んだ。
その女を忘れかねる身となつたが、再び女に会ふてがかりがないのである。
ある日皇后に会ふと、そのさがしてゐる女の面影に似かよつてゐることに、ふと気がつく……やがて物語は氏忠と皇后の恋になり、後再生した華陽公主の嫉妬を受けるといふところで、途中に切れてゐるのですが、こんな激しい恋物語を述べながら、恋愛を仇心とみ、頻りに道徳的な批難を怖れて言ひ訳を述べてゐたりして、文学としては調子の低いものなのです。