娘の名を葛子といつた。
かつら子とよむのださうな。
木暮村へ到着忽々、まづ下婢の美貌にたぢろいだのが皮切りで、その後村を歩いてゐると、藁屋根の下に釣瓶の水を汲む娘や、柴を負ふて山を降る女達、また往還の日当たりに乾瓢をほす女などに、出会ひがしらに思はず振向きかけるやうな美人を見出すことが多い。
娘の名を葛子といつた。
かつら子とよむのださうな。
木暮村へ到着忽々、まづ下婢の美貌にたぢろいだのが皮切りで、その後村を歩いてゐると、藁屋根の下に釣瓶の水を汲む娘や、柴を負ふて山を降る女達、また往還の日当たりに乾瓢をほす女などに、出会ひがしらに思はず振向きかけるやうな美人を見出すことが多い。