脂ぎつた山の緑が沼の上にかぶさつてをり、また、沼の平地のふちのまはりはぶなの密林がとりまいてゐて、いつも陰気で、湿つてゐる。
ぶなは巨大な喬木である。
薪木以外に物の役にたたないさうで、伐採することがまづないから、山中でぶなといへば延び放題の巨木ぞろひで、林の下は日盛りにも洩れる光がないくらゐ、澱みの中はいつも静かで濡れた感じだ。
脂ぎつた山の緑が沼の上にかぶさつてをり、また、沼の平地のふちのまはりはぶなの密林がとりまいてゐて、いつも陰気で、湿つてゐる。
ぶなは巨大な喬木である。
薪木以外に物の役にたたないさうで、伐採することがまづないから、山中でぶなといへば延び放題の巨木ぞろひで、林の下は日盛りにも洩れる光がないくらゐ、澱みの中はいつも静かで濡れた感じだ。