沼のふちから山へかかつて、一山越すと、隣字の小さな部落で、お妙の家がそこにあつた。
お妙の祖母は秋山氏の乳母であつた。
さういふわけで、お妙の父母もしよつちう秋山家へ出入りするし、お妙の祖母は、もう七十を越してゐるが、殆んど毎日秋山家へやつてきて、百畳敷もありさうな台所の炉端に坐つてゐるのである。
沼のふちから山へかかつて、一山越すと、隣字の小さな部落で、お妙の家がそこにあつた。
お妙の祖母は秋山氏の乳母であつた。
さういふわけで、お妙の父母もしよつちう秋山家へ出入りするし、お妙の祖母は、もう七十を越してゐるが、殆んど毎日秋山家へやつてきて、百畳敷もありさうな台所の炉端に坐つてゐるのである。