それにしても、膿の悪臭を差引いてなほ残るほどの愛情を、その陰惨な秘密のゆゑに、反撥したくなるのであつた。
とはいへ、その反撥の表皮を破つて、冴え/\とした幻が静かに沁みてくることを否むわけにはいかなかつた。
秋山家の裏庭に、大きな柿の木の切株があつた。
それにしても、膿の悪臭を差引いてなほ残るほどの愛情を、その陰惨な秘密のゆゑに、反撥したくなるのであつた。
とはいへ、その反撥の表皮を破つて、冴え/\とした幻が静かに沁みてくることを否むわけにはいかなかつた。
秋山家の裏庭に、大きな柿の木の切株があつた。