坂口安吾 『木々の精、谷の精』 こはされた人は木像のやうに何も知らない。 切株のあたりの土には、のたうちながら長次が掴んだ爪のあとが今もあるやうに思はれるほど、こはれた姿が生々しく当時を語つてくれてゐるのに。 長次の話をきいたときも、また修吉は葛子を憎む思ひを感じてゐた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア