石川達三氏の『結婚の生態』は石川氏が愛情なく同棲した女と別れ、健全な結婚を目標にしてその生涯の建設を企ててから、つひに女を探し得て結婚生活に入り、子供をもうける二年間ほどの記録である。
この記録に語られてゐる石川氏の生活は、すべてその人生観が土台であり、結婚生活がそれに沿ふて着々築かれて行くのであるが、人生観と生活が一読羨望に堪えないくらい食ひ違ひがなく、破綻をみせない。
この作品の強味もこゝにあり、また最大の弱点もこゝにあるのだと僕は思ふ。
石川達三氏の『結婚の生態』は石川氏が愛情なく同棲した女と別れ、健全な結婚を目標にしてその生涯の建設を企ててから、つひに女を探し得て結婚生活に入り、子供をもうける二年間ほどの記録である。
この記録に語られてゐる石川氏の生活は、すべてその人生観が土台であり、結婚生活がそれに沿ふて着々築かれて行くのであるが、人生観と生活が一読羨望に堪えないくらい食ひ違ひがなく、破綻をみせない。
この作品の強味もこゝにあり、また最大の弱点もこゝにあるのだと僕は思ふ。