自伝風な要素を捨て純客観的に藤村一族を描いたなら、この作品は更に高度の芸術たり得たに相違ない。
この作品には気品はあるが、香気を持つまでに至らず終つてしまつたのだ。
僕は前回の批評で、小説は作者の生きた生活に根ざすところがなくとも傑作たりうると述べた。
自伝風な要素を捨て純客観的に藤村一族を描いたなら、この作品は更に高度の芸術たり得たに相違ない。
この作品には気品はあるが、香気を持つまでに至らず終つてしまつたのだ。
僕は前回の批評で、小説は作者の生きた生活に根ざすところがなくとも傑作たりうると述べた。