許されて月の世界に帰ることのできる身となり、満月の夜、迎への者がくることになつてゐた。
その由をかぐや姫は手紙にしたため縁のない者と思つて下さるやうにと言つて、みかどがおつかはしになつた多くの御文に形見の品々をそへて御返し申上げた。
みかどはかぐや姫を月の世界へ帰さぬために近衛の兵をおつかはしになり、竹取の翁の家の庭といはず屋根といはず隙間なく兵によつてかためてゐたが、満月がかゝり玲瓏たる楽の音が中空に起ると兵士達の五体はしびれ、羽衣をまとふた迎への天女に侍かれて、姫は昇天してしまつた。
許されて月の世界に帰ることのできる身となり、満月の夜、迎への者がくることになつてゐた。
その由をかぐや姫は手紙にしたため縁のない者と思つて下さるやうにと言つて、みかどがおつかはしになつた多くの御文に形見の品々をそへて御返し申上げた。
みかどはかぐや姫を月の世界へ帰さぬために近衛の兵をおつかはしになり、竹取の翁の家の庭といはず屋根といはず隙間なく兵によつてかためてゐたが、満月がかゝり玲瓏たる楽の音が中空に起ると兵士達の五体はしびれ、羽衣をまとふた迎への天女に侍かれて、姫は昇天してしまつた。