ところが翌日侍臣が井戸をさらつてみると、現れたのは木の枕で、寛蓮巧に帝の御いたづらの裏をかき、かねて別の枕を用意しておいて井戸へ投げこみ、自分はそつと引返してまんまと真物は我家へ持帰つてしまつたのである。
寛蓮は死に当り、遺言して、この枕を遺骸と共に棺にをさめさせたといふ。
この話は延喜式にでてゐるさうだが、僕の見たのはそれを孫引きした江戸時代の随筆からであつた。
ところが翌日侍臣が井戸をさらつてみると、現れたのは木の枕で、寛蓮巧に帝の御いたづらの裏をかき、かねて別の枕を用意しておいて井戸へ投げこみ、自分はそつと引返してまんまと真物は我家へ持帰つてしまつたのである。
寛蓮は死に当り、遺言して、この枕を遺骸と共に棺にをさめさせたといふ。
この話は延喜式にでてゐるさうだが、僕の見たのはそれを孫引きした江戸時代の随筆からであつた。