そのうちに兜町全体がひつくりかへした蜂の巣のやうにわん/\唸る時がきて、もはや一人も気違の手紙のことを思ひだす者がなくなつてゐた。
手紙はなにがし商店の誰かの机のどこかしらに投げだされてゐた筈である。
ところが一日の騒ぎが終つて、さて人々が気がつくと、だうしたことだか手紙がどこにも見当らない。
そのうちに兜町全体がひつくりかへした蜂の巣のやうにわん/\唸る時がきて、もはや一人も気違の手紙のことを思ひだす者がなくなつてゐた。
手紙はなにがし商店の誰かの机のどこかしらに投げだされてゐた筈である。
ところが一日の騒ぎが終つて、さて人々が気がつくと、だうしたことだか手紙がどこにも見当らない。