成程手紙にある通り、身の丈は五尺二寸ぐらゐ、色浅黒く、ずんぐり太つてゐるのであるが、この御人唖や聾ではない筈だが、さつきから唯の一言も喋らない。
尤も樫の葉の御人がのべつ幕なしに喋り通してゐるから、これまた仕方がないかも知れんが、さて然らば、ここにこの御人の十七吋もあるやうな大きな頸は曲げることが出来ないのかといふ心配が起つてくる。
といふのは、深川オペラ劇場主人がこのおでん屋へ罷り出てから相当時間もたつてゐるのに、この御人の十七吋もある頸は唯の一度も曲つたためしがないのである。
成程手紙にある通り、身の丈は五尺二寸ぐらゐ、色浅黒く、ずんぐり太つてゐるのであるが、この御人唖や聾ではない筈だが、さつきから唯の一言も喋らない。
尤も樫の葉の御人がのべつ幕なしに喋り通してゐるから、これまた仕方がないかも知れんが、さて然らば、ここにこの御人の十七吋もあるやうな大きな頸は曲げることが出来ないのかといふ心配が起つてくる。
といふのは、深川オペラ劇場主人がこのおでん屋へ罷り出てから相当時間もたつてゐるのに、この御人の十七吋もある頸は唯の一度も曲つたためしがないのである。