坂口安吾 『波子』 今は、山も、杜も、海も、たゞ青々と変哲もなかつたが、波子は、なにか、なつかしかつた。 島の旅館は、普通の民家のやうに、小さく、二人の気まぐれな旅行者以外に、一人の宿泊人もなかつた。 あいにく、風呂のわかない日で、と、宿屋の娘がことはりにくる。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア