「生き、書き、愛せり」とアンリ・ベイル氏の墓碑銘にまつまでもなく、西洋一般の思想から言へば、愛は喜怒哀楽ともに生き/\として、恐らく生存といふものに最も激しく裏打されてゐるべきものだ。
然るに、日本の愛といふ言葉の中には、明るく清らかなものがない。
愛は直ちに不義であり、邪しまなもの、むしろ死によつて裏打されてゐる。
「生き、書き、愛せり」とアンリ・ベイル氏の墓碑銘にまつまでもなく、西洋一般の思想から言へば、愛は喜怒哀楽ともに生き/\として、恐らく生存といふものに最も激しく裏打されてゐるべきものだ。
然るに、日本の愛といふ言葉の中には、明るく清らかなものがない。
愛は直ちに不義であり、邪しまなもの、むしろ死によつて裏打されてゐる。