この参道の小料理屋では、酒一本が十五銭で、料理もそれに応じてゐる。
この辺は、京都のゴミの溜りのやうなものであつて、新京極辺で働いてゐる酒場の女も、気のきかない女に限つて、みんなこゝに住んでゐる。
それに、一陽来復を希ふ人生の落武者が稲荷のまはりにしがない生計を営んでオミクヂばかり睨んでゐるし、せまい参道に人の流れの絶え間がなくとも、流れの景気に浮かされてゐる一人の人間もゐないのだ。
この参道の小料理屋では、酒一本が十五銭で、料理もそれに応じてゐる。
この辺は、京都のゴミの溜りのやうなものであつて、新京極辺で働いてゐる酒場の女も、気のきかない女に限つて、みんなこゝに住んでゐる。
それに、一陽来復を希ふ人生の落武者が稲荷のまはりにしがない生計を営んでオミクヂばかり睨んでゐるし、せまい参道に人の流れの絶え間がなくとも、流れの景気に浮かされてゐる一人の人間もゐないのだ。