山口といふ巡査上りの別荘番は、アル中で、頭から絶え間もなく血がふきだし、それを紙で拭きとつては、コップ酒を呷つてゐる。
祇園乙の検番の杉本老人は色話にだけ割込んできて、あとは端唄を唸つてゐる。
脳病のインチキ薬を売つてゐる二人組の一方は印絆纏、一方は羽織袴で、戸の開く音に必ずギクリとするのであるが、喧嘩の相手か刑事を怖れてゐるのであらう。
山口といふ巡査上りの別荘番は、アル中で、頭から絶え間もなく血がふきだし、それを紙で拭きとつては、コップ酒を呷つてゐる。
祇園乙の検番の杉本老人は色話にだけ割込んできて、あとは端唄を唸つてゐる。
脳病のインチキ薬を売つてゐる二人組の一方は印絆纏、一方は羽織袴で、戸の開く音に必ずギクリとするのであるが、喧嘩の相手か刑事を怖れてゐるのであらう。