坂口安吾 『古都』 だが、どん底の生活では、無邪気な奴ほど救はれない。 関さんは、碁会所の常連達の悪評の的であつた。 常連の一人に相馬といふ友禅の板場職人がゐて、山本宣治の葬式の先頭に赤旗を担いだ男で、勇み肌の正義感から時々逆上的な喧嘩をしたが、凡そ憎めない男がゐた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア