主婦の姉の三男だかで、和歌山の人、二十六歳の洋服の職人だつた。
僕が名無しの先生で通るやうに、この男もノンビリさんで通用して、僕は姓名を全然知らない。
東京で洋服の修業をしたが、病気で帰郷し、一年ぐらゐブラ/\し、まだ本復はしてゐなかつたが、母親との主婦が手紙で打合せ、京都で勤め口を探すために、ていよく故郷を追ひ出されたのだ。
主婦の姉の三男だかで、和歌山の人、二十六歳の洋服の職人だつた。
僕が名無しの先生で通るやうに、この男もノンビリさんで通用して、僕は姓名を全然知らない。
東京で洋服の修業をしたが、病気で帰郷し、一年ぐらゐブラ/\し、まだ本復はしてゐなかつたが、母親との主婦が手紙で打合せ、京都で勤め口を探すために、ていよく故郷を追ひ出されたのだ。