自分の生母を棄て、女と走つてしがない暮しに老いこんでゐる親爺を扱ふに下僕のやうだ。
親爺は主婦への面当てから、それを倅の出世のやうに喜んで、下僕のやうに扱はれながら顧問のやうに相好くづしてゐるのである。
ところで、ついぞ来たこともない親爺の家へやつて来てどういふ用事があるかと思へば、師団へ納める八ツ橋の箱をつめてくれ、と言ふのである。
自分の生母を棄て、女と走つてしがない暮しに老いこんでゐる親爺を扱ふに下僕のやうだ。
親爺は主婦への面当てから、それを倅の出世のやうに喜んで、下僕のやうに扱はれながら顧問のやうに相好くづしてゐるのである。
ところで、ついぞ来たこともない親爺の家へやつて来てどういふ用事があるかと思へば、師団へ納める八ツ橋の箱をつめてくれ、と言ふのである。