然しながら、子の愛にひかされ、子供のために嬉々として慾得もない親爺の弱身につけこんで、引受けてのない労働を押しつけるとは、狡猾無類の倅であつた。
然し、親爺は、子の愛からか、意地からか、引受け手のない無理な仕事をまんまと倅に押しつけられたといふことを、金輪際信じようとはしなかつた。
さうして、好きな碁もやらず、青筋をたてゝ、うゝ、うゝ、うゝと唸りながら、たうとう全部箱につめてしまつたのである。
然しながら、子の愛にひかされ、子供のために嬉々として慾得もない親爺の弱身につけこんで、引受けてのない労働を押しつけるとは、狡猾無類の倅であつた。
然し、親爺は、子の愛からか、意地からか、引受け手のない無理な仕事をまんまと倅に押しつけられたといふことを、金輪際信じようとはしなかつた。
さうして、好きな碁もやらず、青筋をたてゝ、うゝ、うゝ、うゝと唸りながら、たうとう全部箱につめてしまつたのである。