ところが、この食堂のたつた三人家族の一人娘が家出したといふのに、その脱け落ちた空虚とか寂寥をどうにも僕は嗅ぎだすことが出来なかつた。
ほんまに、あないな阿呆な奴でも、あいつが居なうなつたら、なんや、張合がなうて……と主婦はこぼしてゐる。
もう、えゝわ。
ところが、この食堂のたつた三人家族の一人娘が家出したといふのに、その脱け落ちた空虚とか寂寥をどうにも僕は嗅ぎだすことが出来なかつた。
ほんまに、あないな阿呆な奴でも、あいつが居なうなつたら、なんや、張合がなうて……と主婦はこぼしてゐる。
もう、えゝわ。