坂口安吾 『孤独閑談』 それはたゞ泌々と、一人娘の家出のあとの風景なのである。 微塵も人に見せるための芝居ではなく、一人娘の家出の暗さが歴々漂ふ風景であつた。 ――ところが、それですら、僕には矢張り一人の家族が脱け落ちた大きな空虚と寂寥を泌々同感することが出来なかつた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア