狂気のやうに自分を愛す親爺である故、うるさくて憎くて仕方がないが、縋りつかずにもゐられない。
それは愛情の声ではなく、衰へはじめた年齢の又肉体の声だつた。
最大の不信、親爺の死滅を祈りつゞけてゐながらも、縋る手を離すまいと動く手を自ら断つといふことが出来ぬ。
狂気のやうに自分を愛す親爺である故、うるさくて憎くて仕方がないが、縋りつかずにもゐられない。
それは愛情の声ではなく、衰へはじめた年齢の又肉体の声だつた。
最大の不信、親爺の死滅を祈りつゞけてゐながらも、縋る手を離すまいと動く手を自ら断つといふことが出来ぬ。