浅間山中の奈良原といふ鉱泉に一夏暮らして毎日村の(といつても十五軒しか家がない)人達とコップ酒を飲んでゐた時にも、やつぱりかういふ気焔をあげる人達であつた。
中に一人、一向に野良へ出ない親爺があつた。
この親爺は野良へ出る代りに毎日昆虫網を担いで山中をさまよつてゐる。
浅間山中の奈良原といふ鉱泉に一夏暮らして毎日村の(といつても十五軒しか家がない)人達とコップ酒を飲んでゐた時にも、やつぱりかういふ気焔をあげる人達であつた。
中に一人、一向に野良へ出ない親爺があつた。
この親爺は野良へ出る代りに毎日昆虫網を担いで山中をさまよつてゐる。