フランス風の写実は、語り手の性格が出すぎて、事物の実体をくらまし易いと思つた。
近頃の例で言へば何々参謀談といふ作戦談のやうなものがそれで、あそこにも語る人の性格は失はれ、事実そのものが物語るやうな力になつてゐる。
僕がこのことに具体的に気がついたのはスタンダールの小説を読んだときで、スタンダールが、いはゞ、外国的講談口調の語り手なのである。
フランス風の写実は、語り手の性格が出すぎて、事物の実体をくらまし易いと思つた。
近頃の例で言へば何々参謀談といふ作戦談のやうなものがそれで、あそこにも語る人の性格は失はれ、事実そのものが物語るやうな力になつてゐる。
僕がこのことに具体的に気がついたのはスタンダールの小説を読んだときで、スタンダールが、いはゞ、外国的講談口調の語り手なのである。