鼻介の野郎ときては、十手をちらつかせて大ボラを吹きまくるくせに、この土地では色女が一人もないというシミッタレた野郎である。
こういう奴は男の面ヨゴシ、天下の恥カキ者、いい若い者の仲間はずれという奴で、バカかカタワでなければ有りうべからざる奇怪事であるが、よそ者のズルイ目から見ると、それも実直という意味になるらしい怖れがある。
江戸は生き馬の目をぬくといって、こういうズルイ奴が現れるから始末がわるい。
鼻介の野郎ときては、十手をちらつかせて大ボラを吹きまくるくせに、この土地では色女が一人もないというシミッタレた野郎である。
こういう奴は男の面ヨゴシ、天下の恥カキ者、いい若い者の仲間はずれという奴で、バカかカタワでなければ有りうべからざる奇怪事であるが、よそ者のズルイ目から見ると、それも実直という意味になるらしい怖れがある。
江戸は生き馬の目をぬくといって、こういうズルイ奴が現れるから始末がわるい。