どの村の娘もまるで相談したように鼻介に声援を送り、田吾作はオラとこへ七へん忍んできたれ、お寺のアネサのとこへも忍んで行ってけつかるがんだ、というようなことをスラスラと鼻介にうちあけてしまう。
あっちのアンニャもこっちのオンチャも、独身の若者という若者がオ君の聟を狙って魂をぬきあげられているから、アネサどもは怒り心頭に発しているのである。
したがって鼻介の情報は彼の自負通り正確丁寧、水ももらさぬ趣きがあるが、実に出所が厳正、これ以上に真相を語る者の有りうべからざるところから出ているのだから、アンニャもオンチャもアレヨと慌てふためくばかり、口惜しいけれども、どうにもならない。